酒の入った頭で EURO2012 の感想を

ようし貴様らまず正座しろ。そう、正座だ。

いいか、今日は EURO2012 について話をしてやるから心して聞け。欧州選手権、人呼んで EURO だ。わかったか。正座だぞ。

 

まず最初に結果を言うと、EURO2012 の優勝国はあのスペインだった。

そう、皮肉を込めて「無敵艦隊」と呼ばれていた、あのスペインだ。国際大会の予選を圧倒的なパフォーマンスで通過し、世の中の人々の期待を一心に背負ったのち本大会であっさりと敗退、というのを続けていた"あの"スペインだ。

あのスペインが、EURO2連覇、それも間にW杯優勝。主要国際大会3連覇は前人未到。2000年頃のフランスでさえ成し遂げられなかった偉業を、あのスペインが達成したのだ。おかしい。これはおかしいだろう。どうなってんだ。

 

よし、そろそろ足を崩していいぞ。

正座には特に意味は無いからな。気まぐれに言ってみただけだ。

 

さて、今回の優勝候補にはドイツとスペインが挙げられていた。しかしそこに割って入った国がある。

イタリアだ。大会直前の親善試合で苦戦しまくっていた、あのイタリアだ。国民がみな絶望的な思いでみつめていた、あのイタリアだ。

しかし大会が始まってみると、イタリア絡みの試合はすべて面白かった。初戦のスペイン戦は言わずもがな、それまでどんなにクソみたいな試合運びをしてきた国も、イタリアと対戦すると途端に面白くなる。これはもう間違いなくイタリアが相手の良さを引き出していたに違いなかった。

つまり、イタリアは陸奥九十九だ。どんな相手だろうと相手の良さを存分に引き出す。引き出した上でそれを上回って勝利する。そういう戦いをしていたのがイタリアだった。そう、つまりイングランドはマイケル・アーロンだったのだ。マイケル・アーロンと間違えてアイアン・マイケルと書いてしまって、こっそり直したのは秘密だぞ!

そしてさらに、選手それぞれのキャラクターも、ひときわ輝いていた。その中でも、何と言ってもピルロバロテッリ

ピルロは世界最高のレジスタの名を欲しいままの活躍をし、PK 戦ではふんわりシュートを決めてみせた。前回だか前々回だかの EURO では トッティが同じ事をしたが、キャラクターが災いしてかイタリア国民にフルボッコに叩かれた。しかしピルロは違う。「さすがピルロ!落ち着いてる!」「さすがピルロ!あれで流れが変わった!」等、絶賛されまくりだった。これを見ていたであろうトッティの胸中やいかに…。

そしてバロテッリ

スタメンで起用されるも大チャンスに躊躇して決められず→スタメン外される→奮起して途中出場で得点決める→ゴール後にベンチに向かって暴言吐くも、チームメートに口を手で塞がれる→準決勝はスタメンで起用され、優勝候補相手に2ゴールの大活躍→上半身ハダカになるパフォーマンスが話題になり、遠く極東のリーグでも真似する選手出てくる→決勝では点を決められず→スペインにボロ負け→大粒の涙

これ。驚くべきドラマ性。世が世なら大河ドラマ決定である。主演は池内なんとか。池内博なんとか。あまり黒人には見えないが、ドラマでたしか外人役をやってたのを見たことあるからバロテッリの役でもなんとかなるだろう。

とにもかくにも、優勝したスペインを差し置いて、見ている者に強烈な印象を植えつけたのは、マリオ・バロテッリだった。同じマリオでも姫を救ったりゴリラ閉じ込めて息子に逆襲されたりする例のあの人とは風貌は似ても似つかないが、とにかくマリオ・バロテッリだった。

 

しかし、冒頭で述べた通り、優勝したのはスペイン。

強ういほうが勝つのではなく、勝ったほうが強いのだ、とは誰が言ったんだったか。まあとにかく、スペインは強かった。

決勝のイタリアが 10 人になってしまう不運に見舞われたとはいえ、そこを差し引いてもやはりスペインは強かった。

そして、しかし、なにか物足りない気分にもなった。この攻撃陣にメッシが入ってこそ、チームは完成するのかもしれない、と思ったりしつつスペインの表彰式を眺めていた。

 

ニワカがダラダラと EURO を観戦した感想はこんなもんである。

こんなクソみたいな長文に付き合わされた人たち、お疲れ様でした。酔ってへんなテンションで文章を書きたい!て思って書いた結果がこれだ。

明日とかに読み返し恥ずかしくなったら消すのでお許し願いたい。

 

さーて風呂はいろう。

あ、お前らもういちど正座な。いいって言うまで正座な。